しめっぽいレポート

ぴぴぴというひとがおわらいさんをみている

2017/11/5 エレキコミック第27回発表会『Lemon Lime 100% Girl』、第四回全日本コントファンクラブ

おひるに下北沢本多劇場エレキコミックの単独、新宿へ移動してルミネで全日本コントファンクラブを観るライブ充のいちにちでした!オタクしてる〜〜〜!

 エレキコミック『Lemon Lime 100% Girl』

※そこまでのネタバレはないかと思いますが、大阪、名古屋行かれる方はお気をつけください。

蒼川愛ちゃんかわいい〜〜〜!!!
ひとことめにいうやつなのかってかんじなのですが、今回のフライヤーの蒼川愛ちゃんがちょっとかわいすぎる。エレキのライブは毎回フライヤーはもちろん、音楽やグッズなんかもおしゃれだったりかわいかったりするものがおおくてうれしいのですが、今回のライブは全体を通してフライヤーに象徴されているような世界観があって、めちゃくちゃおしゃかわでした。
とにかく小道具や背景などなど、美術の点でもかわいさ満点だし、なんといってもふたりの女装のクオリティがすごい。遠目にはふたりともとくにメイクはしていないように見えたのですが、そして、やついさん、今立さん扮するキャラクターなのでコントの設定上では「ブス」なんですけど、正直、かわいく見えました。というのも、髪型がきれいにかわいくセットされているし、お洋服もちゃんといまっぽいおしゃれなものを着ているし。女装ならではのちぐはぐさが最小限におさえられていて、女の子って雰囲気がかわいければある程度かわいくみえるみたいなのを残酷にもエレキコミックのふたりが実演してしまっていたような。(その雰囲気をかわいくするのもかんたんなことではないとおもうので、やっぱりスタイリストさんとかメイクさんとかってすごい)
で、そんなふうに、舞台セットもふたり自身もめちゃくちゃおしゃれにかわいくきれいに作り込まれていたのに、やってることが超〜〜〜バカで最高でした。ずっと悪ふざけで最高でした。おしゃれさとのギャップがすごくて、ど頭から涙を流してわらいました。

千秋楽だったからか、やついさんも今立さんもたがいにアドリブ合戦のようになっていて(なんといえばいいのか、合戦というか、まじで物理的に戦っていた)ものすごく楽しそうなのがよかったです。今立さんがふざければやついさんが困ったように笑いながらそれを阻止しようとするし、次の場面ではやついさんがお返しをするかのように今立さんの制止をふりきってふざけまくるし。そんなふうにふざけまくっていても、コント自体はきちんとブレることなく展開していくところに圧巻されました。アドリブの瞬発力と物事を着実に進めていく安定感とのバランスがすごい。(ベテランって呼んでいいんですかね、さすがベテランっておもいました)

アフタートークにて、エレ片のライブもありますと告知したあと、やついさんが
「もう、ずっとコント作ってますよ。次から次に新しいの書いてて。なのに、『最近、お笑いはやってないんですか?』とか言われちゃうんだよなあ!『最近DJやってるんですよね?お笑いしてるときのほうが好きだったなあ』って。お前が芸人って呼んでる奴よりよっぽど俺のほうがネタ書いてるわ!!!!」
と吠えていたのも最高でした。

全日本コントファンクラブ

  • オープニング

オープニングではMCの犬の心が登場。第四回目となるこちらのライブは毎回好評で今回も完売&立ち見席が出るほどだったとのこと。
押見「なんですけど、蓋をあけてみたら空席だらけですね」
とはいえ、今回も豪華な出演陣。
押見「なんと、キングオブコントの優勝者が1組も!」
いけや「1組も!ねえ!……ん、1組?」
押見「1組だよ。シソンヌがね」
押見さんの発言の意図を察してざわざわする会場&いけやさん。それでも1組だと押見さんが言い張るので、出演者を順番に確認していくことになりました。トップバッターのアイロンヘッドは優勝してない、やさしいズも優勝してない、インポッシブルはただの変な奴らだし、グランジはラジオDJのユニットでしょ、パーパーとわらふぢは今年のファイナリストだけど優勝してないし……。
押見「しずるか!しずるが優勝してるのか!?」
いけや「してないよ!ライス!」
押見「ライスはキングオブコント出てない!」
そんなこんなでキングオブコントの話で盛り上がりましたが、押見さんいわく、いまはM-1の準決勝前でコントはいちばんのびのびできる時期なのだそう。こちらも賞レースのことはわすれて、のびのびコントをたのしむことにしました。

ところで、前半にグランジがネタをやっていたのですが、舞浜にあるエレクトリカルなパレードのコントだったため、生配信の画面はグランジのときだけ真っ暗だったそうです。
いけや「あいつらはあいかわらず言うこと聞かないよね」
中継がはいるからダメだと言われているのに、配信できないネタをやるグランジを「遅れてきたヤンキー」と称する押見さん。グランジがいちばんのびのびしていたのでした。

中MCでは今年のファイナリスト2組が登場。

決勝に出てなにか変化はあったかと聞かれ、決勝以降どんどん仕事が減ってきていると話すパーパー。わらふぢもとくに変化なしだそうで。
ほしの「だから、もう山田さんがコントするの嫌になってきちゃってるんですよ」
もともと山田さんはコントに対して情熱がなかった(夢は「名探偵コナンの映画にゲスト声優として呼ばれること」だそうです。そのために、お笑いで名をあげて、キャスティングされたいらしい)けれど、コナンに出たいがためにがんばっていたのに「あんなことになっちゃったから……」。
この発言をきいて、たった一回の失敗で諦めるなよ!いくつだよ!23!?まだまだ次があるじゃねえか!と押見さんがお説教モードに。
押見「お前はいくつだ」
なるお「36です」
押見「もう終わりだよ!」
なるおさん、とばっちり。

しかしもともとやる気のなかったあいなぷうだけでなく、ふぢわらさんもキングオブコントの生放送中に「もうコント嫌だな……」という心境になったのだそう。
なるお「楽屋で、この2人(山田、ふぢわら)でユーチューブはじめようかとか言い出したんですよ。ドキドキしたよもう……」

決勝に行っても状況ががらりと変わるわけでもないので、犬の心が決勝に出たあとはどうしていたのか知りたい、というわらふぢ。
押見「どうしたらいいのか俺たちが知りたいよ!」
結局、いけやさんは料理でテレビに出ているし、チョコプラもあんなにいいコントをずっと作り続けていてもIKKOさんだったし、コントの大会で優勝することと売れることは関係ないのかもね、そういうことじゃないのかもね、と。
押見「あれは、プライドの戦いなんだよ。どれだけコントに情熱かけてるかっていう。……だから、パーパーは無理だよ」
ほしの「そんな!山田さんはあれですけど、ぼくはコントでがんばりたいんですよ」
ふぢわら「ぼくは今日からIKKOさんのモノマネをがんばります」

  • エンディング 

エンディングでもまた、「ライスがキングオブコント優勝だなんて認めない」と言い出す押見さん。「なんだと?」と関町さんも喧嘩腰で応酬します。「あ?」「あ?」と言いながら近づいていく2人。ふっと関町さんが立ち止まり、振り返って一言。
「だめだこれ、覚醒剤やってるわ」
最後の最後にものすごい大爆笑が起きました。
押見「エンタメの場で覚醒剤って言うな!」

ちなみに、この関町さんの「覚醒剤」発言を聞いたうしろシティの金子さんが「わー!」って感じで目を大きく見開きながら、両手でぎゅっと心臓を押さえるポーズをしていたのですが、どういうリアクションだったのだろう。

  • その他ネタのこととか

「あの人ウケてたよ〜」みたいな感覚があまりわからないような気がこれまでしていたのですが、今日はなんとなく客席での肌感として、うしろシティラバーガールがめちゃくちゃウケていたような気がします、と書いたあとでやっぱり実際のところわかっていないのじゃないかと不安になってきたのでうしろシティラバーガールで個人的にたくさん笑ったし隣のおじさんもたくさん笑っていました、としておきます。
なんとなく、お笑い素人からすると「ルミネは吉本のホームだから吉本の芸人さんの方がウケやすいのでは」というイメージがあったのですが、客席にいる1人がそんなことを考えている時点で別に特にそういうことはないんだろうなと自分の存在が自分のイメージの矛盾になってしまっていることはさておいて、ほんとうにそんなことなかったので驚いたし、うしろシティラバーガールもすごいな〜と思いました。(金子さんの演じるおじさんはいつも哀愁があっていいですね)
チョコレートプラネットの名前がスクリーンに映し出された時だけゆいいつ、「きゃあ〜〜〜〜〜〜!!!!」と歓声が起こっていたのも感動しました。松尾さんが出てくると「かわいい〜」という声も上がっていて。チョコプラ、男性人気なイメージがあったのでびっくりしました。意識してなかったのですが、言われてみれば松尾さんのキャラってちょっとおばかでかわいいのが多い気がする。そうか、かわいいのか、とチョコプラの「かわいさ」の発見の日でもあったのですが、それは逆にルミネだったからのような気がします。今日のチョコプラのネタは「意識の高い棟梁」だったのですが、スーパー小道具ショーって感じでめちゃめちゃ楽しかったです。

ライスが舞台を広くつかって、どたばた動きも激しかったのがよかったな〜〜。登場人物たちのやりとりだけで状況が変化していくような会話劇も好きなのですが、身体と身体が!生で!ぶつかっている!!!!みたいな興奮は舞台ならではって感じがします。

以前、別のエントリーで「わらふぢなるおのコントはコントの外側と内側、コントの登場人物間で情報格差を作ることで笑える状況に持っていくのがすごい」みたいな気持ちの悪いことを書いたのですが(ほんとうに気持ち悪い)、今日のネタが「名探偵」が登場するものだったので、上記の気持ち悪いやつ、まさにじゃん!!!とちょっとテンションが上がりました。まさに、作者と読者で持っている情報に格差があるからこそ成立する推理小説じゃん!「読者への挑戦状」じゃん!新本格じゃん!(ミステリ詳しくないのでおそらくまちがっています)だからなんだという話なんですけど、でも、わらふぢなるおのスタイルにぴったりはまっていると思われる設定のネタを見られたのがうれしかったです。見れば見るほど好きになっていくなあ。

やさしいズもまた、見れば見るほど好きになるなあと思いました。
今日もほんとうに優しかった〜〜〜〜〜〜〜!!!
カップルのネタ(佐伯さんが彼女役、たいさんが彼氏役)だったのですが、まだまだやさしいズ初心者なので、たいさんのあのオラついた雰囲気に最初、少しだけびくびくしてしまいました。見ていて一番ストレスな「DVカップル」的な展開だったらどうしよう、と。彼氏が暴力的なのに、彼女は彼氏のことが好きだし、おまけにちょっとおばかなので、暴力も受け入れてしまう、みたいな話だったらほんとうに嫌だな、と勝手に先読みして心配してしまっていたのです。
だけど、それは当然杞憂で、やさしいズはほんとうに優しい〜〜〜〜〜!!!
DVに行きつきそうな流れをすべてポジティブな方向で裏切ってくれるんですよね、優しい2人が優しい相手のことを優しく想いあっているのにめちゃくちゃおもしろいウルトラハイパーMAXハッピーコントでした。優しいよ〜〜〜〜!!!見ている人はもちろん、物語の中の人も誰1人として傷つけられることのない世界なのにめっちゃ笑えるのだから、そんな優しいことってないよ!

あと、なんか公演中に書いたメモに「インポッシブル、タランティーノの快感」ってあったんですけど、じぶんのことながらちょっとなんのことだかわかりません。